親子の絆



平成14年9月の小泉総理の電撃訪朝と5人の拉致被害者の方々の帰国から早1年8ヶ月。遅々として進まない拉致問題の解決と履行されない「日朝平壌宣言」。この局面を打破し、敵対する両国の関係を正常化する中で被害者全員の救出を実現したいという強い思いのもと、平成16年5月22日、総理が再度訪朝され、私も内閣官房副長官としてお供をいたしました。

具体的な内容は外交問題であること、また、依然として拉致問題が完全解決していないこと、更には北朝鮮を巡る環境がきわめて深刻化していることなどから、差し控えたいと思います。しかしながら、ひとつだけ、政治家としてではなく、一人の人間として、更には自らも子を持つ者としていえることは、拉致問題を通して、我が国のたくさんの家族が何のいわれもなく引き裂かれ、膨大な時間が流れてしまっているということ。そしてもう一つ、平成14年の5人の被害者の帰国によって地村さん、蓮池さん、曽我さんのそれぞれの家族をも引き裂いたまま1年8ヶ月がたってしまっている事実です。再訪朝に関しては帰国後、賛否両論、様々なご意見をいただきました。しかし、私は帰国されるお子さん達と飛行機を共にし、バスを共にし、ご家族の再会のその瞬間までご一緒させていただきましただけに、喜びの涙で再会を果たされたご家族の思い、どんな理由であれ離ればなれにしてしまった罪の大きさというものを痛感しました。今は内閣を離れましたが、一国会議員として、一国民として、このきわめて卑劣な犯罪を早期に解決させ、とぎれてしまった家族の絆を取り戻せるよう尽力していきたいと思います。